A.T.I エース品質管理研究所について

エースラゲージ北海道赤平工場では、『A.T.I エース品質管理研究所』を設置しています。

スーツケースは、さまざまな路面を重い荷物を入れて引いたり、預け荷物として飛行機に積んだり、何度も開閉させ、旅行や出張の相棒として私たちの大切な荷物を運び移動するための道具です。

様々な状況下で使用され多様な負荷がかかることを踏まえ、新製品や新規部品の強度・耐久性の検証、製品の使用場面を想定した検証など、製品の特性に合わせた試験を実施し、データ収集を重ねている研究所です。

様々な試験を行うなかでも試験頻度の高い、5種類のテスト内容をご紹介します。

 

1.キャスター走行テスト

ATIエース品質管理研究所 品質テスト スーツケース

重りを入れた状態で、模擬路面の上を走行させ、キャスターの耐久性を検証します。

重りの重さはスーツケースのサイズによって変動しますが、最大で総重量30kgを目安としています。スーツケースは、荷物を入れた状態で長時間コンクリートやアスファルト、タイルなどのさまざまな路面の上を走るため、16kmの距離、約4時間ほど連続してキャスターを回転し続けることで、破損や摩耗状態の耐久性を検証し、データ収集を行います。

 

  

2.転落テスト

ATIエース品質管理研究所 品質テスト スーツケース

重りを入れた状態で、直径3.3mの回転する巨大ドラム内で転落させ、耐久性を検証します。

ドラムの内側には角材や板材を配置し、スーツケースのさまざまな部分にぶつかるような設計になっており、3分間、25回転落させます。

1つのコーナーが3回ぶつかるように角材や板材が設置されていると歴代OBから伝わっています。特に海外では飛行機での預け入れや、トランジットなどで荷物を移動させる際に、不意な衝撃が加わることもあるため、試験項目として採用されています。

 

 

 3.4. 落下衝撃テスト(キャスター&グライド)

ATIエース品質管理研究所 品質テスト スーツケース

重りを入れた状態で、高さ120cmからキャスターの向きを変え5回落下、グライドからも5回落下させ、強度を検証します。

荷物が入ったスーツケースが落下した際、キャスター、グライドにはかなりの負荷がかかるため、キャスターやグライド、本体シェルの破損、また劣化などの可能性を含め強度を検証しています。

 

 

 5.ハンドル強度テスト

ATIエース品質管理研究所 品質テスト スーツケース

重りを入れた状態で、トップハンドル・メインハンドルを把持した状態で、10cmの自由落下を5000回、約5時間繰り返し、ハンドルと本体及びロック等の耐久性を検証します。

荷物を入れた状態でハンドルを持って階段を登るなど、ハンドル部分だけでなくロック部分にも負荷がかかる状況も多いため、試験項目として採用されています。

 

 

これらの検証は、新製品や新素材、また販売中の製品に関しても行う、ものづくりの礎となる試験です。安定した品質で、お客様の安心・安全な移動をサポートするために、日々データ収集を重ねながら研究開発を行っています。

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