お使いのスーツケース、実はとても多くのパーツからできているってご存じでしたか?
そこで本記事ではスーツケースの代表的なパーツをご紹介!(今回はハードタイプのスーツケースです)
ACE LUGGAGEでは下記の名称で商品説明をしています。ご購入を検討されている方は、ぜひこちらのブログを参考にされてください。
パーツ一覧【 その1】
1. システム
スーツケースを動かす際に引き出して使用します。その際、ぎゅっと手で握る部分を「システムハンドル」、引き出される棒状の部分を「システムチューブ」、この2つを合わせて「システム」と呼びます。
エースラゲージのシステムは動作中の滑りがよく、するすると楽に出し入れできる!と高い評価をいただいております。そのワケは「システムチューブと、システムと本体を結合している根本部分にあえて少しの ”遊び” を持たせている」から。これにより、スムーズかつ真っ直ぐ、システムを引き出すことができます。
2. トップハンドル
タイヤ(キャスター)を床に接地させてスーツケースを置いた際、上部についているハンドルが「トップハンドル」です。スーツケースの全重量を支えることもあるため、エースラゲージでは「ハンドル強度テスト」* を実施。ハンドル付近の強度を厳しくチェックしています。
*ハンドル強度テスト:錘を入れた状態でハンドルを上下に5,000回動かし、ハンドルと本体およびロックなどの耐久性を検証
3. シェル(トップシェル / ボトムシェル)
「ボディ」「本体」とも呼ばれる、スーツケースの ”顔”にあたる「荷物を詰める部分」を指します。皆さまがスーツケースを購入される際に最も気になる部分ではないでしょうか?
シェルは、板状の素材を立体加工して作られたものや、溶かした樹脂を金型に流し込み固めて作られたものがあります。スーツケースを引く際に外側を向く「トップシェル」、システムがあり体側を向く「ボトムシェル」の2つで構成されています。
素材はアルミやポリカーボネートなど様々で、それにより強度や本体の重さなどが変わります。
4. メインハンドル
タイヤ (キャスター) を床に接地させてスーツケースを置いた際、側面についているハンドル。もちろんトップハンドル同様、こちらもハンドル強度テストで強度を確認しています。
「トップハンドルの方が使用頻度が高いのに、どうしてこっちがメインなの?」と思われた方、するどい!こちらをメインと呼ぶのは、実はその昔スーツケースはキャスターがない横型が主流だったためだとされています。
↓ 縦型スーツケース誕生の歴史はこちらから
『「縦型」「キャスター付き」スーツケースが生まれた軌跡』
5. グライド
片方の側面に複数個付いており、この面を下にしてスーツケースを置くと、グライドが脚となり、シェルの側面が直接床に接地するのを防ぐことができます。シェルの側面に傷や汚れが付きにくくなることで、スーツケースをなるべく長い間丈夫に清潔にお使いいただくことができます。
※キャビンサイズ (機内持ち込みサイズ) は、決められたサイズ規定の中で最大限の容量を確保するために、グライドが付いていないことが多いです。
パーツ一覧【 その2】
6. ファスナー
スーツケースを開閉するためのパーツ。シェルをぐるっと一周するように縫製されています。このように開閉部分にファスナーが採用されているスーツケースは「ファスナータイプ」と呼ばれ、後述のフレームより本体が軽量になる傾向があるため、最近はファスナータイプのスーツケースが主流です。
7. フレーム
先述のファスナー部分がアルミやマグネシウム合金、樹脂素材の「フレーム」に置き換わります。開閉部分にフレームが採用されているスーツケースは「フレームタイプ」と呼ばれ、ファスナータイプより重くなりがちですが、少ない動きで開閉操作ができ、シェルの変形が起こりにくいなどのメリットがあります。
8. 錠前
荷物の紛失、盗難を防ぐためにスーツケースには錠前が搭載されています。現在は、ご自身で任意の3桁の暗証番号を設定することができる「ダイヤル式」が主流ですが、鍵で施錠/開錠する「キー式」もあります。近年は多くの錠前に、TSロック (Travel Sentry® 認可ロック)と呼ばれる特殊なロックが採用されています。
TSロックとは
現在米国領土内を始めとする諸外国の空港では、乗客が手荷物を預ける際、「施錠をしない」かもしくは「”一部のロック” のみ施錠を許可」されています。その ’’一部のロック” がTSロックです。
TSロックで施錠されたスーツケースは、保安検査員が特殊なツールで開錠することができるため、乗客は鍵をかけたまま手荷物を預けることができます。
一方、TSロック以外で施錠されている場合は検査の際に破壊されてしまうことがあるんです…
※緊急時や、出発国・渡航先の状況によってはTSロックであっても開錠を要求される場合があります。
パーツ一覧【その3】
9. キャスター
タイヤのこと。スーツケース全体を常に支えるパーツのため、エースラゲージでは「キャスター走行テスト*」「落下衝撃テスト*」を実施し、強度を厳しくチェックしています。現在の主流は、4つのタイヤが付いている「4輪」。360°回転できるため、自在キャスターと呼ばれています。
さらに自在キャスターは、単輪タイプ・双輪タイプに分かれます。
■ 単輪タイプ
進行方向に安定的にまっすぐ進むことが可能。幅のあるタイヤを両側から固定する構造のため、強度が高く信頼性のあるキャスターです。幅があるので道端の側溝やくぼみにはまりにくく、スムーズな走行が可能です。
また後述の双輪と比べて小ぶりなものが多いので、容量ロスが少なく(うれしい!)、サイズ制限のある機内持ち込み用などに度々採用されています。
■ 双輪タイプ
2つのタイヤが独立して回転するため旋回抵抗が少なく、なめらかな走りで、より小回りが利きます。またタイヤ1つにかかる荷重が小さくなるため、出だしが軽いのも特徴です。単輪に比べて重量は重めです。
単輪・双輪ともに4つのタイヤ全てを床に接地した状態で動かせるため、スーツケースをより体に近い位置で走行することが可能です。スーツケースはどうしても幅をとってしまうもの。狭い道や人混みの中で、体に近づけたまま走行できるのはうれしいですよね。
そして、よく「単輪より双輪の方が丈夫ですよね?」とご質問いただくことがあります。スーツケース屋から申し上げますと、商品によって、また使い方や路面状況によって異なるため、一概にどちらが強いとは言えないのです。
*キャスター走行テスト…重りを入れた状態で、16kmの距離、約4時間連続で模擬路面の上で走行させ、キャスターの耐久性を検証
*落下衝撃テスト…重りを入れた状態で、高さ120cmからキャスターの向きを変え5回落下、グライドからも5回落下させ、強度を検証
10. キャスターストッパー
キャスターにブレーキをかけます。エースラゲージでは「ワンプッシュキャスターストッパー」を搭載。ハンドル付近のボタンを押すだけで、ピタッとキャスターを停止させることができます。坂道や、公共交通機関の揺れる車内でスーツケースの転倒を防止し、移動をより安全で快適なものにしてくれます。
我々は創業から60年以上、北海道赤平市の地から、ありがたいことに本当に多くの方々の「移動」に携わってまいりました。
今後も改良を重ね、エースラゲージらしい商品をお届けすることで、皆様の移動が安心安全、そしてより快適なものになりますようにサポートさせていただきます。